売上高営業利益率
自社の営業効率がわかる経営指標は・・・?
- 経営者:
- 前期に比べ今期の売上げは順調なのに、思ったよりも利益が出ていないようなのですが・・・。
- 所 長:
- そういう場合は、「売上高営業利益率」を見てください。
- 「売上高営業利益率」は、売上高に対する企業の営業活動によって得た利益の割合を表すもので、この比率が高いほど企業の営業活動が合理的能率的に行なわれていることを示しています。
売上高営業利益率(%)= 営業利益/純売上高×100
主要業種別の売上高営業利益率
全業種 |
建設業 |
製造業 |
卸売業 |
小売業 |
飲食店
宿泊業 |
サービス業 |
3.0% |
2.4% |
4.2% |
1.9% |
1.5% |
3.0% |
3.6% |
(平成19年黒字企業平均指標版)
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売上高経常利益率
自社の経営成績がわかる指標は・・・?
- 経営者:
- 営業活動は順調ですが、経常利益が思ったほど出ていませんが・・・。
- 所 長:
- そういう場合は、「売上高経常利益率」を確認してください。
- 「売上高経常利益率」は、売上高に対する経常利益の割合を示し、企業の経営成績を見る重要な指標です。
- 経常利益とは、営業利益から営業外収支(受取利息や支払利息・割引料などの金融上の収支)を加減したものです。
- この指標が悪化した場合は、本業の収益力の低下や支払利息等の増加がないかなどを確認します。
売上高経常利益率(%)= 経常利益/純売上高×100
主要業種別の売上高経常利益率
全業種 |
建設業 |
製造業 |
卸売業 |
小売業 |
飲食店
宿泊業 |
サービス業 |
3.3% |
2.6% |
4.4% |
2.1% |
2.0% |
3.1% |
3.9% |
(平成19年黒字企業平均指標版)
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売上総利益率
自社の粗利益を知るには・・・?
- 経営者:
- 自社の粗利益が少ないような気がするのですが、他社と比べてどうなのでしょうか・・・。
- 所 長:
- そういう場合は、自社の「売上総利益率」を同業他社の平均と比べてみましょう。
- 「売上総利益率」は、純売上高に占める売上総利益(本業で得た売上高から商品・製品の原価を引いたもの。いわゆる粗利益)の割合を表す指標です。
- この指標が高ければ、より付加価値の高い商品等を販売しており、逆に低ければ薄利多売であることを示しております。
売上総利益率(%)= 売上総利益/純売上高×100
主要業種別の売上総利益率
全業種 |
建設業 |
製造業 |
卸売業 |
小売業 |
飲食店
宿泊業 |
サービス業 |
27.2% |
18.0% |
21.1% |
18.8% |
29.8% |
66.3% |
41.5% |
(平成19年黒字企業平均指標版)
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材料費対売上高比率
材料費の割合を確認したい時は・・・?
- 経営者:
- 今年は、材料の値段が上がったので、昨年と比べどれくらいの影響があったのか知りたいのですが・・・。
- 所 長:
- そういう場合は、「材料費対売上高比率」を見てください。
- 「材料費対売上高比率」は、今期の売上高に対する材料費の割合を示した指標で、材料費が増えるとこの数値も上がります。
- 昨年と比較して大きく増えているようなら、材料費を見直す必要がありますね。
材料費対売上高比率(%)
= 当期材料費/純売上高×売上原価按分率×100
(注)売上原価按分率=製品売上原価÷当期総製造費用
主要業種別の材料費対売上高比率
全業種 |
建設業 |
製造業 |
卸売業 |
小売業 |
飲食店
宿泊業 |
サービス業 |
11.9% |
19.2% |
32.4% |
2.4% |
1.4% |
2.8% |
2.6% |
(平成19年黒字企業平均指標版)
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労務費対売上高比率
自社の労務費が心配なときは・・・?
- 経営者:
- 売上げが予算通り増えていないので、労務費の動向が心配なのですが・・・。
- 所 長:
- そういう場合は、まず「労務費対売上高比率」を確認してみましょう。
- 「労務費対売上高比率」は、売上高に占める労務費の割合を示す数値で、労務費は固定費となる傾向が強いため売上高の増減により変化します。
- 同業種の平均値を参考に、自社の数値をチェックしてみましょう。
労務費対売上高比率(%)
= 当期労務費/純売上高×売上原価按分率×100
(注)売上原価按分率=製品売上原価÷当期総製造費用
主要業種別の労務費対売上高比率
全業種 |
建設業 |
製造業 |
卸売業 |
小売業 |
飲食店
宿泊業 |
サービス業 |
8.1% |
11.9% |
15.2% |
0.5% |
0.6% |
1.7% |
8.3% |
(平成19年黒字企業平均指標版)
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外注加工費対売上高比率
外注費が気になるときは・・・?
- 経営者:
- 一部の製造業務を外注しています。その費用について見直しを進めたいのですが・・・。
- 所 長:
- そういう場合は、売上高に対応する売上原価に含まれる外注加工費の割合を示す「外注加工費対売上高比率」が大きくないか確認しましょう。
- 「労務費対売上高比率」は、売上高に占める労務費の割合を示す数値で、労務費は固定費となる傾向が強いため売上高の増減により変化します。
- 外注加工費は原則的には変動費となり、外部生産対内部生産の比率が変らない場合、この比率が高くなることは利益減少の原因となります。
外注加工費対売上高比率(%)
= 当期外注加工費/純売上高×売上原価按分率×100
(注)売上原価按分率=製品売上原価÷当期総製造費用
主要業種別の外注加工費対売上高比率
全業種 |
建設業 |
製造業 |
卸売業 |
小売業 |
飲食店
宿泊業 |
サービス業 |
10.7% |
40.6% |
12.1% |
0.7% |
0.5% |
0.2% |
5.2% |
(平成19年黒字企業平均指標版)
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経費対売上高比率
製造経費の割合を確認したいときは・・・?
- 経営者:
- 前期と比べて製造経費が増えている気がするのですが、どうやって確認をしたらいいのでしょうか?
- 確認方法を教えてください。
- 所 長:
- そういう場合は、「経費対売上高比率」を見てください。
- 「経費対売上高比率」は、今期の売上高に対する売上原価の中に含まれる、製造経費の割合を示す指標です。
- 特に製造業の場合はこの比率が高くなりがちなので、この数値の増減には常に注意しておきましょう。
経費対売上高比率(%)= 当期製造経費/純売上高×売上原価按分率×100
※当期製造経費からは当期外注加工費を除きます。※売上原価按分率=製品売上原価÷当期総製造費用
経費対売上高比率
全業種 |
建設業 |
製造業 |
卸売業 |
小売業 |
飲食店
宿泊業 |
サービス業 |
5.4% |
7.0% |
10.3% |
0.6% |
0.4% |
1.1% |
4.3% |
(平成19年黒字企業平均指標版)
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販売費・一般管理費対売上高比率
一般経費支出の増減などをチェックするには・・・?
- 経営者:
- 交際費や広告宣伝費などの経費支出には気をつけていますが、その増減はどこをチェックすればわかるのでしょうか?
- 確認方法を教えてください。
- 所 長:
- そういう場合は、「販売費・一般管理費対売上高比率」の推移を確認しましょう。
- 経費などを抑えればこの数値は下がります。逆にこの比率が高いと営業利益を直接圧迫することになるので、厳格に管理する必要があります。
販売費・一般管理費対売上高比率(%)
= 販売費及び一般管理費/純売上高×100
主要業種別の販売費・一般管理費対売上高比率
全業種 |
建設業 |
製造業 |
卸売業 |
小売業 |
飲食店
宿泊業 |
サービス業 |
24.2% |
15.7% |
17.0% |
16.9% |
28.3% |
63.3% |
38.0% |
(平成19年黒字企業平均指標版)
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販管人件費対売上高比率
販売費のうちの人件費が気になるときは・・・?
- 経営者:
- 販売費には様々な費用があると思いますが、そのなかの人件費はどうなっているか確認したいのですが・・・?
- 確認方法を教えてください。
- 所 長:
- そういう場合は、「販管人件費対売上高比率」を見てください。
- 販売費及び一般管理費の中の人件費の対売上高比率がわかるので、同業他社と比較してみましょう。
- ただし、販管人件費の一部である販売員給与には歩合給等の変動費的要素を含む場合があることにも留意しておきましょう。
販管人件費対売上高比率(%)= 販管人件費/純売上高×100
主要業種別の販管人件費対売上高比率
全業種 |
建設業 |
製造業 |
卸売業 |
小売業 |
飲食店
宿泊業 |
サービス業 |
13.3% |
9.2% |
9.0% |
9.5% |
15.3% |
33.0% |
21.6% |
(平成19年黒字企業平均指標版)
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営業外収益対売上高比率
営業活動以外の収益が気になるときは・・・?
- 経営者:
- 会社として投資活動はそんなに行なっていませんが、営業外の収益が気になるのですが・・・?
- 確認方法を教えてください。
- 所 長:
- そういう場合には、「営業外収益対売上高比率」を見てみましょう。
- 売上高との比較で営業外収益の大きさが分かります。受取利息や投資などの資産運用による収益などが営業外収益にあたり、この比率が高いほど経営に余裕があることを表しています。
営業外収益対売上高比率(%)= 営業外収益/純売上高×100
主要業種別の営業外収益対売上高比率(%)
全業種 |
建設業 |
製造業 |
卸売業 |
小売業 |
飲食店
宿泊業 |
サービス業 |
1.3% |
1.1% |
1.4% |
1.0% |
1.2% |
1.8% |
1.4% |
(平成19年黒字企業平均指標版)
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営業外費用対売上高比率
営業外の費用を確認しておきたいが・・・?
- 経営者:
- 自社の営業外の費用がどれくらいかかっているか気になるのですが。
- 確認方法を教えてください。
- 所 長:
- そういう場合には、「営業外費用対売上高比率」を見てみましょう。
- この比率は、営業収入である売上高で補てんする営業外の費用の割合を示しており、この比率が高くなることは好ましいことではありません。
- なお営業外費用の主な項目には、支払利息・手形売却損などがあります。
営業外費用対売上高比率(%)= 営業外費用/純売上高×100
主要業種別の営業外費用対売上高比率(%)
全業種 |
建設業 |
製造業 |
卸売業 |
小売業 |
飲食店
宿泊業 |
サービス業 |
1.1% |
0.9% |
1.2% |
0.7% |
0.7% |
1.7% |
1.1% |
(平成19年黒字企業平均指標版)
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支払利息割引料対売上高比率
借入金利息などを確認しておきたいが・・・?
- 経営者:
- 借入金の利息などをどれくらい負担しているかチェックしたいのですが。
- 確認方法を教えてください。
- 所 長:
- そういう場合には、「支払利息割引料対売上高比率」を見てみましょう。
- この比率は、借入金利息や受取手形割引料等の金融費用の売上高に対する割合を示しており、企業の資本構造の健全性を示す重要な指標です。
- なお、支払利息割引料と営業外収益である受取利息割引料の差額の売上高に対する割合を実効金利負担率として利用することもあります。
支払利息割引料対売上高比率(%)
= 支払利息割引料/純売上高×100
主要業種別の支払利息割引料対売上高比率(%)
全業種 |
建設業 |
製造業 |
卸売業 |
小売業 |
飲食店
宿泊業 |
サービス業 |
0.7% |
0.6% |
0.8% |
0.4% |
0.5% |
1.3% |
0.7% |
(平成19年黒字企業平均指標版)
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総資本営業利益率
投下資本に対する営業利益を確認したいが・・・?
- 経営者:
- 営業利益を効率よく獲得したかどうかをチェックしたいのですが。
- 確認方法を教えてください。
- 所 長:
- そういう場合には、「総資本営業利益率」を確認してみましょう。
- この比率は、他人資本を含めた総資本の運用効率を営業活動によって獲得した利益に限定して判断する指標です。
- 利益の額は同じでも少ない資本で獲得した方が効率よく利益を上げたと判断されるので、この比率は高い方が良いとされます。
総資本営業利益率(%)= 営業利益/総資本×100
主要業種別の総資本営業利益率(%)
全業種 |
建設業 |
製造業 |
卸売業 |
小売業 |
飲食店
宿泊業 |
サービス業 |
4.1% |
3.6% |
4.9% |
3.5% |
2.8% |
3.4% |
5.2% |
(平成20年黒字企業平均指標版)
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総資本経常利益率
臨時的な損益を除いた収益力を見たいが・・・?
- 経営者:
- 効率よく利益を獲得したかどうか、自社の総合的な収益力を見たいのですが。
- 確認方法を教えてください。
- 所 長:
- そういう場合には、「総資本経常利益率」を確認してみましょう。
- この比率は、総資本の運用効率を臨時的に発生する損益を除いた経常利益で判断する指標です。
- 企業の総合的な収益力を見る指標としては最適です。
総資本経常利益率(%)= 経常利益/総資本×100
主要業種別の総資本経常利益率(%)
全業種 |
建設業 |
製造業 |
卸売業 |
小売業 |
飲食店
宿泊業 |
サービス業 |
4.5% |
3.9% |
5.2% |
3.9% |
3.8% |
3.5% |
6.1% |
(平成20年黒字企業平均指標版)
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